◆第4幕 お屋敷内の庭園。
同じ日の夜から次の日の夜明け。
伯爵とスザンナに扮した伯爵夫人の逢引の場。
バルバリーナ
バルバリーナは暗闇の中、手紙に付いていたピンを必死に探している。婚礼の後、伯爵からスザンナに返すよう、頼まれていたピンである。
バジリオ
男と女のあやなす恋愛ごとが大好きな音楽教師バジリオ。マルチェリーナと婚礼をあげたバルトロを前に、火傷をしない恋愛術、身の処し方を教訓話として披露する。
フィガロ
フィガロは、結婚式の最中に、恋文がスザンナの手から伯爵に渡ったことを知る。彼女の裏切りをなじり、嘆き悲しむ。ここで有名なアリア「その目を大きく開くのだ」を歌い上げて退場。
スザンナ
スザンナは、彼の激しい怒りに、フィガロの愛情の深さを感じる。しかし、ここは少し茶目っ気を出し、わざと思わせぶりなアリア「ついにその時が来たわ...、愛しき方、早くここへ...」を聞かせる。
その後、伯爵夫人に変装して登場するスザンナ。その声に、フィガロはすぐにスザンナと気づき、今度はわざと夫人の服を着たスザンナを口説きにかかる。そんなフィガロをスザンナは怒り、泣くが、「最初から声で君だとわかっていたからやったのだ」という、フィガロの言葉で二人は仲直りし、愛を確かめ合う。
フィナーレ
いよいよ大詰。伯爵夫人とスザンナが入れ替わっていることを見抜けない人々が右往左往する。伯爵は夫人をスザンナと思い込み、宝石をプレゼントする。伯爵夫人の逢引き計画は功を奏し、伯爵は皆の前で自分の行いを妻に謝る。夜明けと共に皆は賑やかに愛を讃え合い、ハッピーエンドの大団円となる。
見事な柳川の「さげもん」雛飾りを思わす舞台装置に、観客は圧倒され、大感動の幕切れとなった。
◆終演後
終演後、幕の中にて記念撮影。
すべての出演者、スタッフが「こんなに楽しかった舞台はない」と口々に言い合っていた。